1. 2026年3月期の実績
2025年4月〜2026年3月までの1年間の成績(実績)
米国関税の影響を受けるも、3.8兆円の営業利益を確保
- 営業収益(売上高):50兆6,849億円(前期比 +2兆6,482億円)
- 営業利益:3兆7,662億円(前期比 △1兆293億円)
[ポイント]
売上高にあたる「営業収益」は50兆円を超えて過去最高を更新。一方で、本業の儲けを示す「営業利益」は約3.8兆円となり、前の年と比べると約1兆円のマイナス(減益) 。
[減益の要因]
今回の決算では、米国の関税影響によって「△1.4兆円」もの押し下げ要因 。 そんな大きな環境変化があったにもかかわらず、車の価値を高めた価格改定や、ハイブリッド車(HEV)を中心とした高い商品力によって、事前の見通し通りの利益を確保 。
2. ハイブリッド車(HEV)と電気自動車(BEV)が好調
- グループ総販売台数:1,128万3,000台(前期比 102.5%)
- 電動車(HEV、BEVなど)の比率:全体の48.1%(前の年は46.1%)
トヨタが売る車の約半分がハイブリッド車(HEV)などの電動車になっています 。特に、電気自動車(BEV)の販売台数は前の年から168.4%と大幅に増加しており(24万3,000台)、電動化へのシフトが着実に進んでいることが分かる 。
3. これからの見通し(2027年3月期):中東影響などで一時的に「3.0兆円」へ
- 営業利益の見通し:3.0兆円(前期比 △8,000億円)
中東情勢などの影響を吸収しきれず、次の1年も見た目の利益は減益と予想 。 しかし、トヨタはこれを「将来への変革の時期」と位置づけ。目先の利益だけを追うのではなく、中長期的な視点で「環境変化に強い会社」になるための事業構造改革を強力に進めていく方針 。
4. 株主還元:「安定増配」を継続
- 2026年3月期(今回):年間 95円(前の年から5円UP)
- 2027年3月期(予想):年間 100円(さらに5円UP)
「長期保有の株主の皆様に報いるため、安定的・継続的に増配を実施する」という強い姿勢をキープ 。
まとめ:
今回のトヨタの決算をまとめると、以下のようになります。
- 足元の稼ぐ力は健在 米国関税などの逆風があっても3.8兆円を稼ぎ出す底力がある 。
- 今後は「変革期」 次の1年は一時的な要因(中東影響など)で減益を予想しているが、ハイブリッド車やEV、さらにその先のモビリティカンパニーへの変化に向けて投資を進めている 。
- 安定した配当 安定して増配を続けており、長期投資のパートナーとして魅力的な選択肢 。
一見すると「減益予想」という文字がニュースに並ぶが、その中身は「将来もっと強い会社になるための準備期間」と考えられる。目先の株価の上下に惑わされず、日本のトップ企業がどのように世界で戦い、変化していくのかを長期的な目線で見守っていきたい。
※本記事は、トヨタ自動車株式会社が発表した決算説明会資料(2026年5月8日発表)を基に作成しています 。投資に関する最終決定は、ご自身の判断で行ってください。

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